今回は形式テンパイについて解説します。
- 形式テンパイ (ケイテン) とは
- ケイテンを目指した方がいい場面
- ケイテンプッシュの難しい所
- ケイテンについて学ぶことの優先度はあまり高くない
1.形式テンパイ(ケイテン)とは
形式テンパイ(ケイテン)とは、流局間際にテンパイ料狙いで役ナシの仕掛けをすることです。役があったとしても最終盤では見込める和了率が低いことから押し引きという観点では同様の考え方をします。
②ケイテンを目指したほうがいい場面
12388m112p34789s
このような手では1pポンや25sチーをすると役がないのであがることはできません。このような手では形式テンパイのために捨て牌3段目位からテンパイを取ったほうがいい場面が存在します。
捨て牌3段目ですと残り5順程度です。その残り順目で1シャンテン→テンパイ・テンパイ→あがりの二つの抽選をクリアしなければあがることはできません。そのようなあがりが現実的ではない場合、相対的に流局した時のテンパイ料を目指す事の価値が高まります。
③ケイテンプッシュの難しい所
「ケイテンのためにどこまで押していいのか」難しい問題です。ここでは基本的な事をお伝えします。
ケイテンのテンパイの状況で相手からリーチが入った場面で無筋の7pを持ってきた場面を想定してください。
この状況では基本的に残りツモ0回なら押した方がいい場面が圧倒的に多いです。
残りツモ0回というのは超特殊状況です。相手のツモあがりや横移動の可能性も低いので自分が切る牌がロンされなければ得点ができる状況なのです。通常麻雀はどんなに良い待ちのテンパイでも「切る牌がロンされない」「自分の当たり牌が出るかツモるか」の二段階抽選が必要なのにこの状況では「切る牌がロンされない」の一段階で得点ができるケイテン問題にしか現れない状況なのです。極端に言ってしまえば通れば和了率100%の1000~3000点のテンパイを組みますか?という問題なのです。
また、別のアプローチとしてざっくりとした計算式をお見せしましょう。
このようになり放銃率が23%以下ならば押したほうが期待値が高くなります。放銃率が20%を超える牌なんてものはそうそうあるものではありません。
このような式が成り立つのでたまに放銃してしまうけれども気にせずに押したほうが良くなります。
ここまでのまとめ
・捨て牌三段目になったらケイテンを取る
・残りツモ0回なら大体押していい
③ケイテンプッシュの難しい所
・順位点を加味した判断
東場なら期待値を追うことで損になるケースは少ないです。しかし、形式テンパイでは得は1500点程度、しかし放銃してしまうと5000点とか大きな数字になってしまいます。局の期待値を追うのはより良い順位を取る方法論でしかないので、1500点を加点するのはトップ率にどの程度影響を与えているのか、放銃してしまうと着順ダウンにどの程度影響を与えているのかを加味した判断をしなければいけません。
・残りツモが数回ある場合の判断
これは非常に難しい判断になります。押し引きの第一人者であるnisiさんの押し引き表というものがあります。シュミレーターを用いた技法で押し引きを判断する表を作成したものです。
しかし実際には牌の危険度・点数状況判断・ルール等を理解したうえで判断しなければいけない物になります。
④ケイテンについて学ぶことの優先度はあまり高くない
麻雀学習のステップアップが関わってきます。基本的には
(1)平面基準 →牌効率、基本的な押し引き、ベタオリ
(2)点数状況判断 →南場のリーチ判断、押し引き等
(3)場況判断 →山読み、危険度判断
この2番と3番の間、もしくは両方をざっくりと学習した後に残り数順のケイテンを使いこなす学習段階があります。
また、成績に与える影響として「ケイテン取るべき場面でオリてしまう」のはミスではあるものの成績に与える影響が比較的少ないです。逆に「ケイテンでもオリるべき場面でおしてしまう」事は成績に与える影響が大きいです。少なくとも初中級者の内は雑に押すよりは雑にオリた方がいいのです。
とはいえざっくりとした基準は必要かと思われます。以下列挙しますので参考にしてください。
・両無筋456は押さない方がいい
・相手が親なら無筋は幼いほうがいい
・自分が親なら残り3順以内は大体押していい
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