今回は、鳴きによる速度アップのメカニズムを解説します。これを知ることで副露(鳴き)初心者がまずこれだけは鳴く、というポイントを理解できるようになります。
- 1シャンテン→テンパイが一番進みにくい
- 打点との兼ね合い
- 愚形部分のポンテン・チーテンはいつでも取る
- 満貫のポンテン・チーテンはいつでも取る
・1シャンテン→テンパイが一番進みにくい!
【麻雀の受け入れ枚数はシャンテン数が進むと少なくなる】このロジックが非常に重要になってきます。実際に見てみましょう。
このようにシャンテン数が進むと受け入れ枚数が少なくなります。この中でもテンパイ(0シャンテン)の場合は相手の捨て牌も利用できる(ロンする事ができる)ので、実際に最も進みにくいのは1シャンテン→テンパイです。
その一番苦しい1シャンテン→テンパイを鳴くことによって解決する、つまりポンテンやチーテンをとるというのは非常に効率的で強い行動です。
※ポンテン・チーテンとは ポンをすれば即テンパイ、チーをすれば即テンパイの状況を指す言葉です
・打点との兼ね合い
1シャンテンからテンパイの鳴きが効率的である、と書きましたが、これは速度だけの話であり、実際には打点のことも考えなければいけません。
1シャンテンとは現代麻雀最強の手役であるリーチに近いチャンス状態であるともいえます。
例えばこのような手、チーして2000点にするのはもったいないと感じる人も多いのではないでしょうか?私もそう思います。もしこの手をメンゼンでテンパイするばメンタンピンドラ、最低でも満貫になります。
リーチは現代麻雀最強の手役。先制リーチを打つ回数と言うのは成績に大きく影響を与えます。そのチャンスを放棄していいのか?という打点面と、1シャンテン→テンパイを解消できるという速度面、このバランスを考えなければいけないのです。
・愚形部分のポンテン・チーテンはいつでも取る
打点と速度のバランスという意味において、1シャンテンからポンテンチーテンをとるかというのは非常に難しい問題です。そこで今回はシンプルかつざっくりと、でも成績が向上するセオリーをご紹介します。
具体的な牌姿を見ていきましょう。
先ほどの牌姿ですが、これは良形(リャンメン)だけなので巡目や場況次第の難しい手牌です。初中級者のうちは鳴いても鳴かなくても良いでしょう。
今度はピンズが愚形(カンチャン)に変化しています。この6pを鳴かないとなると、残りの6pは最大で3枚。メンゼンテンパイしてリーチを打ってアガるというのはかなり難しくなります。
したがってこのような待ちが少ない部分を鳴いてテンパイできるときは常に鳴きましょう。
一方、25mは良形(リャンメン)なので巡目や場況次第ですね。
これも中は愚形(シャンポン)なので常に鳴きましょう。(8mも愚形ですがこちらを鳴くと役がないので鳴きません)
25mは先ほどと同様良形(リャンメン)なので巡目や場況次第ですね。
もちろん実際には細かな牌姿、場況、巡目によって例外はあります。
しかし副露初心者が覚えるべき大まかとした基準・セオリーという意味では【愚形(4枚以下)の部分のポンテン・チーテンはいつでも取る】と覚えておけば大きな間違いとはなりませんし和了率が劇的にアップする事でしょう。
・満貫のポンテン・チーテンはいつでも取る
もう一個分かりやすく鳴くべき基準を紹介します。それが
【良形でも満貫のポンテン・チーテンはいつでも取る】というものです。
具体的な牌姿を見ていきましょう。
これは先ほど微妙と書いた手牌ですね。鳴くと2000点、メンゼンテンパイなら最低でも8000点。打点は4倍にアップします。
一方でこちら。牌姿は全く一緒でドラだけ8mに変えてあります。
鳴くと8000点、メンゼンテンパイなら最低12000点です。今度は打点は1,5倍にしかアップしません。これならばメンゼンテンパイしてもそんなに打点が上がらないから鳴いてしまおう、ということになります。
理屈としては「打点を何%向上させるために」「和了率を何%下げてよいか」という比較ですが、点数計算のメカニズム上満貫ある時点でメンゼンでテンパイしたとしても打点の上昇幅は狭くなります。
したがって満貫確定している場合は速度を優先しておけば多くの場面で正解となります。そして速度優先であるということは1シャンテン→テンパイは絶対に鳴くべきということです。
よって、例え良形であっても【満貫あれば鳴いてテンパイを取る】とセオリー化することができます。
まとめ
・1シャンテン→テンパイの鳴きが最も和了率を上げる。
ただし打点という要素にも大きく影響するため、その判断は巡目や場況に大きく影響を受ける。
・その中でもまずは【愚形(受け入れ4枚以下の部分)を解消してテンパイする鳴き】【満貫テンパイの鳴き】はとりあえず鳴くと覚える。
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